ジェノタイピングに関して 

研究プロジェクトや医療診断の用途に最も適するように選択された遺伝子マーカーのセットに基づいて遺伝子検査を開発しています。

当社の経験豊富な科学的なチームが他の基準の中で、分析すべきSNPおよびサンプルの数に基づいて、最も適切な技術を選択します。 プロジェクト全体での顧客のために利用可能である個人的なプロジェクトマネージャを、割り当てます。

遺伝子検査は、完全なゲノム配列が利用可能である種々の種のために開発することができます。

プライマー伸長配列を選択する我々の技術は、遺伝的変異の種類を検出することが可能です。このようなイルミナ、シーケンシング、および制限酵素消化などの他のプラットフォームや技術も利用できます。

一度にプロジェクトのすべてのサンプルを分析する必要はありません。開発および検証テストは、DNAサンプルの最後のバッチの到着から最大18ヶ月間保存されます。

費用対効果など、多くの場合、短い時間枠内で、顧客の必要に応じて既存のテストを更新しご要求が有れば当社の検査担当者は、遺伝子検査の精度維持のために検査プロセス情報を開示します。



ヒトゲノムには様々な種類の変異が存在し、その中である集団間で1%以上の変異が観察されるものを多型、特に一塩基が変異したものを一塩基多型(Single Nucleotido Polymorphism)と呼びます。一般的には「A⇔G」「C⇔T」の変異が多く、30億の塩基対からなるヒトゲノムでは平均すると1000bpに1ヶ所のSNPがあると予想されています。実際にヒトゲノム解析に貢献したセレラのデータベースを基に開発された、CELERA DISCOVERY SYSTEMには、すでに400万種以上のヒトSNPsが登録されています。一人のゲノムDNAには父方と母方からの遺伝情報が含まれ、1対の相同染色体を形成しています。
一方のゲノム配列をAllele1とした場合、他方がAllele2となります。「A⇔G」の変異が見られるSNPをタイピングする場合、Allele1と2の組み合わせから、「A/Aのホモ」、「A/Gのヘテロ」、「G/Gのホモ」という形でSNPタイピングとして検出及び判定することになります。

 


【リアルタイムPCRを用いたSNPタイピングの原理】
既報のSNPを確認するSNPタイピングでは、TaqMan®プローブとリアルタイムPCRシステムを利用することで、簡便で短時間に行えるというメリットがあり、またすでに多くの研究で利用されているという実績もあります。以下に、そのSNPタイピングの原理について説明します。
まず、ゲノム上でSNPを含む領域を増幅できるPCRプライマーを1セットとゲノムDNAの一塩基変異に対応するTaqMan®プローブを2種類用意します。それぞれのTaqMan®プローブは、Allele1とAllele2に相補的な配列を有しています。これらのプライマーとTaqMan®プローブ、ゲノムDNAを混合し、PCRを行うことで、2種類のAlleleのSNPが検出できます。(図1,3)
リアルタイムPCRによる遺伝子発現定量では目的の遺伝子領域を増幅して発現量を比較しますが、SNPタイピングではゲノム上の各AlleleをTaqMan®プローブで識別してSNPを検出する事になるので、「A/Aのホモ」の場合はAというSNPを検出するTaqMan®プローブの蛍光のみが検出され、「A/Gのヘテロ」の場合はAとGの両方のSNPを検出する2種類のTaqMan®プローブの蛍光が検出されることになります。(図3参照)

リアルタイムPCR法を用いたSNPタイピング


リアルタイムPCR受託解析/SNPジェノタイピング


リアルタイムPCR受託解析/SNPゲノタイピング

リアルタイムPCR受託解析/Taqman Genomic Assays

図3:TaqManプローブでのSNP検出のメカニズム

アッセイ総数約450万を誇るTaqMan® SNP Genotyping Assaysは、高い信頼性と多くの実績を持つ、中〜小規模のSNPタイピング実験に理想的な試薬です。高い再現性のSNPタイピングを可能としています。プライマーとそれぞれのアリルに対応した2種類のTaqMan®プローブを利用して、リアルタイムPCRシステムで解析します。また、目的のアッセイは、遺伝子名やキーワード、ゲノム領域など、様々な情報から簡単に検索できます。

◆特徴
大規模疾患関連解析の2次スクリーニング、疾患関連候補遺伝子検索、遺伝子絞込みのファインマッピング研究などに最適
SNP領域を検出するPCRプライマーとアレルを識別するTaqMan®プローブが1本のチューブで提供されており、条件検討やアッセイ構築の必要がなく、確実に良質なデータをご提供できます。
優れたデザイパイプラインにより、信頼性、再現性の高い結果をご提供いたします。
ヒト、マウスそれぞれに特化された、専用のSNP検索フリーウェアが、Applied Biosystems社より、提供されている。TagSNPやハプロタイプを確認しながら、最も有効なSNPの検索を可能としています。

◆アッセイの種類
国際HapMapプロジェクトからの350万アッセイを含む、総数450万アッセイを誇る世界最大のコレクション
タンパク質の変異に関わるcSNP用タイピング試薬:7万種類
発現頻度解析済みのマーカー用SNPタイピング試薬:16万種類
疾患関連遺伝子検索に最適なデザイン済みSNPタイピング試薬:450万種類
マウス用デザイン済みアッセイ:1万種類以上

◆簡単な検索と、ハプロタイプブロック情報の提供
TaqMan® SNP Genotyping Assaysは、SNPbrowserTMソフトウェアを利用するハプロタイプ毎の検索や、Webからのキーワード・遺伝子領域からの検索・選択ができます。
SNPbrowserTMソフトウェアでは、ゲノム上のハプロタイプブロックを公開しているので、連鎖不均衡を利用する疾患関連遺伝子の探索などで有効にお使い頂けます。また、ハプロタイプブロック内でタグとなるSNPの検索ができるので、効果的な解析が可能です。

◆SNPタイピング用カスタム試薬
TaqMan® SNP Genotyping Assays以外のSNPタイピングアッセイをご希望の場合は、カスタム試薬をご用意いたします。Custom TaqMan® SNP Genotyping Assaysは、様々な生物種のゲノムやSNPにも対応可能なカスタムメイドのSNPタイピング試薬です。目的のSNPを含むゲノムDNA配列から最適なSNPタイピング試薬をカスタムメイドで検索・合成します。ヒトSNPの場合、ヒトゲノムDNAを用いて、タイピング試薬が機能することを確認後弊社より出荷されます。